そこにあるもの
一応寝過ぎた時のために、携帯のアラームをセットしようと手を伸ばす。
携帯を開き、それと同時に舞う白い紙。
なんだろう、と気になりつつもとりあえずアラームをセット。
ついでに来ていたメールに返信したり、業電をしたり。
これじゃあ仕事と変わらないじゃないか…
そう思い、いつまでも続きそうな作業を無理やり終わらせた。
そのとき。
なにか違和感があった。
手元にある携帯をしばらく眺めてみるが、わからない。
操作してみるとその違和感は一層増した。
『なんかなぁ…』
そう呟いてみたところで、わからないものはわからないのだから仕方ない。
枕元に携帯を置き、窓に背を向け寝る体勢に入る。
カサッ――
先ほど落ちてきた紙を思い出し、あくびをしながら、開いた―――。