君と僕の方程式
第1章


私は葛西有紗。
読みは何でもいい。
漢字が重要だから。

「やべえ」
「何よ」
「数字が全部一桁間違ってる」
「はあ!? アンタそれ本気!?」
「なんで嘘つくんだよ!!」

確かに今は修羅場で
生徒会‥説明し忘れた。

私は生徒会長。
そして副会長は私の双子の弟、

「落ち着いてやればすぐ終わると思うけど」

葛西悠。
読み?
ふむ、いくつかあるから
教えてあげる。
“かさいはるか”
女みたいな名前の子。
私は“かさいありさ”
私の方が女っぽい‥?
しらないっ!

「落ち着いて!? あと5分だぞ!?」
「こう言ってる暇があればやりなよ‥」

このうるさいのが
“西園寺恭介”
あ、“さいおんじきょうすけ”ね。

「みんなっ、もう会議の時間だよっ」
「うっそ、マジ!?」

この子は“市城玲(いちしろれい)”
漢字で呼ばれることはあまりなく
“レイ”と呼ばれるのが日常の
生徒会書記。

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