君と僕の方程式
「会長…?」

レイが私を呼んでハッと我に返る。

「……二階堂先生と仲良くね…」
「なっ! おい、あり…」
「か い ちょ う と 呼 び な さ い」
「か、会長…俺らは納得いかないんだけど…」
「…何か文句がおありで?」

冷ややかに言うと
みんながブンブンッと首を振る。

「い、いえ、ないわ」

亜子までもが首を振る様子に
ハァ、とため息をつく。

「じゃあ解散」
「あ、葛西さーん」

二階堂が呑気に私を呼ぶ。

「…なんでしょう」
「この時間は校内を案内してくれる?」
「…授業は…」
「自習でしょ? 特Aはほとんど」

確かにそうだ。
今日なんて6時限まであるが
4時限までは自習となっている。

どうにもこの学校は
全寮制のお金持ち学校なので
特A用の校舎もある。
…一般校舎よりも広いのが気に入らない。
私は公平主義なのに。

特Aは私たちのみ。
私たちの代で作られ
“やっぱやめるか”
ってなって現在に至る。
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