‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
「こ・・・・・・、この少年が・・・・・・、あの藤内狐!?」




 経輝と呼ばれた青年は、驚きと共に、疑わしげにみすぼらしい少年を見る。




 藤内と言う名の少年が、フンと鼻を鳴らす。




「これはこれは、屏山(ヘイセン)に住まう大天狗様の彝経九郎(イケイクロウ)様ではありませんか」




 藤内がからかうような口調で言った。




 そして、身を乗り出して、冷たい笑みを浮かべたまま、やはりからかうような口調で問い掛ける。




「そいつが噂の人間の下僕か?

今、話題になっておるぞ!

大天狗様ともあろうお方が、人間ごときを僕にしたってなあ」




 藤内は、愉快そうだが、冷ややかな視線で経輝を見る。




 さらに続ける。




「それとも、大天狗様のほうが、人間ごときの下僕に成り下がったのかなあ?」




 その瞬間、彝経九郎の眼差しが鋭く突き刺さるようなものになった。
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