‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 今度はさっきよりもはっきりと、異常を伝える音が、‘屋敷内’から聞こえてきた!




 凪が怪訝そうな表情を浮かべる。




「誰かが侵入してる?」




 自分のことを棚に上げて、ぽつりと呟いた。




 耳をすましていると、微かにガタガタと音が聞こえてくる。




「ちょっと!誰かさん!

静かにやってよね!

みんな起きちゃうじゃない!」




 凪が、囁き声で文句を言う。




 だが当然、そんな文句は、相手に聞こえるはずもない。




 凪が手を止めて耳をすまして聞くに、どうやら、その“誰かさん”は、“誰かさん達”であるらしい。




「何人か居る・・・・・・。

蔵でも破るつもりなのかな?」




 凪が、警戒の色を強めていく。




 何やら、様子がおかしい。




 呑気をよそおい、他人事のように呟いてみたが、それは、自分を鼓舞するためでもあった。
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