‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 獣憑きは人間が獣の神に憑依され妖へと変貌することを言うが、化物はそうではない。




 化物は、獣が年を経て、妖へと変貌していくことを言う。




 獣憑きの場合は、肉体的には人間など遠く及ばない程強靭になり、憑依した獣自体が持っている能力はあるが、妖術といった特殊能力を持つことは極めて稀だった。




 しかし、化物の場合はそうではないのだ。




 変貌していくにつれ、妖術を身につけるのが普通だった。




 甚兵衛は、その特殊能力を警戒した。




 そのため、慎重に応じる。




 だが、毛むくじゃらは、力任せに向かってくるだけだ。




 一見すると、甚兵衛のほうが押されているかに見え、有利を確信しているのかも知れない。




 毛むくじゃらが、カサにかかって攻撃してきた。




 それで、ますます甚兵衛が押されているように見えた。




 その直後。
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