‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
「平治・・・・・・。

しょうがねえ。

今日のところは、もう帰れ!」




 断十郎が、こんな喧嘩をやらかした平治を、非難するように睨む。




 だが、心配のあまり当惑しきっている平治を見て、その視線が緩んだ。




「ここは、俺に任せておけ」




 平治が、困ったように断十郎を見た。




 そんな平治に、断十郎は大丈夫と頷いた。




 それでようやく平治が出て行った。




「とっつぁん、大丈夫か?」




 平吾を労るように、優しく声を掛けた。




 咳がどうにか治まりつつある平吾を支えて布団まで連れて行く。




 横になりながら、平吾がぽつりと呟いた。




「なんだって俺ぁ、こんなに弱くなっちまったんだ・・・・・・」




 断十郎が気遣わしげに平吾を見た。




「仕方ねえよ・・・・・・。

もう年なんだ。

それが人間ってもんだ」




 その言葉に、平吾が苦しそうに表情を歪める。
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