‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 少年の口が大きく弧を描く。




 少年がニタリと笑った。




「儂は、金朧九尾の藤内様じゃ!」




「!?」




 少年はそう名乗った瞬間、凄まじいスピードで京允に襲い掛かった。




 その右腕から、黄金の焔(ホムラ)が噴き上がる。




 京允は、ほとんど尻餅をつくような格好で、その攻撃をかわした。




 藤内は、そのままの勢いで鉄燎に襲い掛かる。




 鉄燎が刀を一振りする。




 藤内は燃え盛る右腕でそれを受けると、左腕に今度は雷(イカズチ)を宿した。




 バチバチとスパークする左腕で鉄燎に殴り掛かる。




 鉄燎は、身をよじってそれをかわした。




 そして、後方に飛びのき間合いを空ける。




「ナゼ、我ラノ邪魔ヲスル?

人間ノ味方ヲシテイルノカ?」




 藤内は鼻で笑う。




「人間の味方ぁ?

バッカじゃねえの!

人間共がどうなろうが知ったことか!

ただなぁ、ここは儂の縄張りじゃ!

そこで好き勝手されるのが鬱陶しいだけじゃ!」
< 290 / 445 >

この作品をシェア

pagetop