‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
「ほう」




 小男は、意外だ、というような表情を見せた。




「まあ、いいだろう。

それでは、引き続き、お前達に任せるとしよう」




 小男は、そう言うと、材料を抱え、その場から消えるように居なくなった。




「とりあえず、一服しようや!」




 正六の提案に京允が頷く。




「ああ。

そうだな」




 二人のやり取りを聞いて、平治は辟易した。




(また、あの薬か・・・・・・)




「おい、平治!

入るぞ!」




 京允が、いつまでも立ち尽くしたままの平治に声を掛ける。




 平治は、なぜか、その口調に嫌な予感がした。




 しかしそれでも、渋々と京允の言葉に従った。




 嬉々として煙管の準備をしている正六を、平治は呆れ果てたように見た。




「ほらよ」




 そんな平治に、京允が煙管を差し出す。




「いや、俺は・・・・・・」




「吸えよ」




 有無を言わさぬ眼差しで、平治を見る。




 平治は、京允を恨みがましく思った。
< 305 / 445 >

この作品をシェア

pagetop