‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
(ちゃんと、って、人が変化したがってるみたいに・・・・・・)




 そう思ったが、平治は、それより気になる一言を正六の言葉に聞いた。




「変化出来るって、何でそんなこと分かるんだよ?」




 正六が笑う。




「お前、ホントに分かんねえのか?」




 平治が、恐る恐るといった風に頷く。




 それを見て、正六がますます愉快そうな表情になった。




「いいか、平治?

この病魔は、妖にはきかねえんだ!

だから、お前は病になってねえだろ?

こんなに俺達とつるんでるのに。

お前は知らねえうちに、変化してねえだけで、もう妖になってたんだよ!」




「えっ!?」




 正六が、哄笑する。




 平治は、目の前が真っ暗になる思いだった。




「もう一つ、優しい平治に良いこと教えてやるぜ」




 京允が、皮肉るように平治に言う。




「今、病に罹ってる奴らも、妖になりゃあ、病は治る。

っつうか、この病は、人を妖にする病魔だ!

妖になれねえ奴らだけが死んでいく!

今は、妖の卵みたいな状態だ。

きっかけがありゃあ、みぃんな、妖に変化するだろう!」




 京允と正六が大笑いする。
< 311 / 445 >

この作品をシェア

pagetop