‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 だが、不意にピンと閃く。




(こいつら、妖か!?

となると、やはりこいつら、強盗の一味!?)




 妖なら見た目の年齢など、どうとでもごまかせる。




 断十郎の表情に、にわかに警戒感が増した。




「藤内めとは、いずれ、ケリをつけねばならんな」




「では、あいつらは?

もはや、金を盗むことよりも、殺しが目的になっているようですが?」




「暫くは放っておけ」




「しかし!」




「経輝!

我らの目的は何だ?

忘れたのか?」




 なんとも奇妙な光景だ、と断十郎は思った。




 経輝と呼ばれた男は、少年のような男に、完全に萎縮していた。




 断十郎が、そっと身を乗り出し、もっとよく二人の会話を聞き取ろうとした。




 しかし、その時、断十郎が地面に落ちていた小枝を踏んだ。




 パキッという微かな音がした。




 その音で、二人の会話が止まる。




「そこに居るのは誰だ!?」




 経輝と呼ばれた男が、断十郎のほうを向いた。
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