‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜



「甚兵衛!」




 凪と二人で買い物をしていると、背後からいきなり声を掛けられた。




 甚兵衛が振り返ると、断十郎が慌ただしく駆けて来るところだった。




「これは、断十郎の旦那。

本日はいい天気で、と言うより暑すぎるくらいの天気で「あ〜、すまねえが甚兵衛!

天気の話はいいから、一つ、大至急調べて欲しいことがあるんだ!」




 断十郎が呼吸を整えると、甚兵衛の言葉に被せて言う。




 断十郎の様子から、ただならぬ気配を感じ、甚兵衛の表情が引き締まる。




「実は、ついさっきのことなんだが、そこの林の中で怪しげな二人組を見掛けてな!」




「怪しげな二人組?」




「ああ。

そいつらが物騒な会話をしていたんだ!

『井戸に毒をばらまく』とか『住人を皆殺しにする』とか・・・・・・」




 凪がハッとする。
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