‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 甚兵衛が、思案する。




「藤内と言えば、屏山(ヘイセン)の彝経九郎(イケイクロウ)と仲が悪いとか・・・・・・。

今回の件に、彝経九郎が関わっているんでしょうか?」




 断十郎が、顎を撫でながら、言う。




「さあなあ・・・・・・。

甚兵衛。

おめぇに調べて欲しいのは、その二人組についてなんだ。

だが、もし、おめぇの言うように、彝経九郎まで出て来やがると、こいつぁどうにも手に負えねえ。

そこら辺、注意して、調べてもらいてえんだが・・・・・・」




「承知しました。

それで、二人組の人相は?」




「二人共、まだ若い。

侍の格好をしている。

一人は、おめぇよりも少し若いくらいだ。

もう一人は、まだ少年っつってもいいぐらいの年頃だった。

気になるのは、もう一人がこの少年を師匠と呼んでいたんだ。

恐らく、少年のほうは十中八九、妖だ!」




「分かりました。

それでは、これから、調べてきましょう」




「ああ、すまねえな。

よろしく頼む。

気ぃ付けてな!」




 甚兵衛は、話を聞き終えると、すぐさま駆け出した。
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