‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 しかし。




 甚兵衛はそこからさらにスピードを上げた!




 少年は、やや驚きの表情を見せたが、まだ余裕のあるのが窺い知れた。




 甚兵衛の刀を、自らの刀で受け止めようとした。




 だが!




 甚兵衛の燃え上がる刀が、少年の刀を擦り抜けていく!




 甚兵衛は自らの攻撃が、少年を捉えたことを確信した。




 しかし・・・・・・。




 その手には空虚な手応えしかなかった。




 少年の姿は、その場から瞬時に掻き消えていた。




 甚兵衛がハッとした時・・・・・・。




 背後から首筋に刃が当てられていた。




「貴様の異能・・・・・・。

まさかこれ程とはな!

物の体を超越し、神を活性強化するのが貴様の異能か?」




 甚兵衛が、無言で頷く。




「神は本来、混沌の存在だ。

それが俺なら俺。

貴様なら貴様。

刀なら刀、といった器に宿ることで初めて意味をなす!

神を器から解放すれば、理を越えた力を発動させることが出来る、というわけだ」




 甚兵衛の背後で、少年が愉快そうにクックと笑う。
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