‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 鬼になった京允が、閉め切られた店の戸の前に立つ。




 平治は、この二人が正気だとは思えなかった。




 こんなことをすれば、すぐに人がやって来てしまうだろう。




 今は、自警団まで組織し、見回りを行っている。




 だが、京允も正六も、そんなことをまるで気にすることもなく、店の戸を破壊した。




 案の定、店の中には待機していた用心棒達が居た。




 その数、ざっと三十人程だろうか。




 皆、鬼の姿を目の当たりにして、緊張感を増したが、さすがに取り乱したりはしなかった。




 京允と正六が愉快そうにニヤリと笑う。




 そして、雄叫びを上げ、用心棒達に襲い掛かった。
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