‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
「旦那・・・・・・、何をしてるんです?」




 まだ姿勢を低く構えている断十郎に、甚兵衛が不思議そうに聞く。




「・・・・・・・・・・・・うるせえ」




 バツが悪そうに断十郎が言った。




 取り繕うように咳ばらいをしながら、姿勢を戻す。




「どうした?

こんな夜更けに。

凪まで連れて」




 断十郎の問い掛けに、甚兵衛が緊張感をあらわに応じた。




「凪は、勝手についてきてしまったんです!

それより、一刻も早く、旦那に知らせておくべきだと思ったので」




「例の二人組のことか?」




「と言うより、強盗団のことです」




 断十郎が、おや、という表情をした。




「あの二人組は、強盗団とは関係なかったのか?」




 甚兵衛が頷いた。




「ええ。

二人組のうち、少年の姿をしたほうは、彝経九郎でした。

もう一人の素性は、まだ分かりません」




 甚兵衛は淡々とした口調だったが、断十郎はその名を聞いて眉間に深い皺を刻んだ。
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