‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 身をていして、かよを守った人物がいたからだ。




 平治が、その人物を見て呆然としている。




「何で、親父がここに居るんだよっ!?」




 平治が絶叫した。




 かよと京允の間に割って入ったのは、平吾だった。




 病で臥せっているはずの平吾が、なぜかここに現れたのだ。




 平吾が平治を見る。




「ば・・・・・・馬鹿野郎・・・・・・。

てめぇは・・・こんな所で、何してやがんだ!

おかよちゃんは、顔見知りだろうが・・・・・・。

それを・・・、助けもしないで、ぼおっと見てるとは・・・どういう了見だ!」




 口から血を溢れさせながら、平吾が言う。




 平吾の傷はかなりの重傷だ。




 いや。




 重傷などというレベルではない。




 それは、間違いなく致命傷だった。




 背中を斜めに深く長い傷が、一直線に刻まれていた。




 平治は、否定しようと思っても、現実を否定出来るはずなどなかった。
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