‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
‡第8章‡
1
「師匠、あらかた片付いたみたいですね」
経輝が、額の汗を拭いながら言う。
「大丈夫か?」
彝経九郎が、経輝をちらりと見ながら、気遣うように声を掛けた。
経輝は、神器“神隠すの勾玉”の超常的な力を行使したため、疲労の色が濃かった。
「ええ。
まだ大丈夫です。
それより、我々も《大木屋》に駆け付けたほうがよいのでは?」
そう言う経輝を、彝経九郎は意味ありげに見る。
「お前もマメなことだな。
そこまで奴らに協力してやることもないだろうに」
経輝が、やや憮然とした表情になる。
「花鵠國と父とは別の問題ですから!」
彝経九郎が、苦笑を浮かべた。
「お前がそう言うなら、まあ良かろう。
なにがしかの因縁が、生まれそうではあるがな。
それが吉か凶かは、その時にならねば分かるまい。
では、《大木屋》とやらに行ってみるとしようか。
もっとも、行くまでにもいささか骨が折れそうではあるが」
彝経九郎は、花鵠城下に満ちている妖気を感じ取っていた。
妖に変化した住人はこれだけではないらしい。
そして、彝経九郎達が移動しようとした時、男が一人現れた。
経輝が、額の汗を拭いながら言う。
「大丈夫か?」
彝経九郎が、経輝をちらりと見ながら、気遣うように声を掛けた。
経輝は、神器“神隠すの勾玉”の超常的な力を行使したため、疲労の色が濃かった。
「ええ。
まだ大丈夫です。
それより、我々も《大木屋》に駆け付けたほうがよいのでは?」
そう言う経輝を、彝経九郎は意味ありげに見る。
「お前もマメなことだな。
そこまで奴らに協力してやることもないだろうに」
経輝が、やや憮然とした表情になる。
「花鵠國と父とは別の問題ですから!」
彝経九郎が、苦笑を浮かべた。
「お前がそう言うなら、まあ良かろう。
なにがしかの因縁が、生まれそうではあるがな。
それが吉か凶かは、その時にならねば分かるまい。
では、《大木屋》とやらに行ってみるとしようか。
もっとも、行くまでにもいささか骨が折れそうではあるが」
彝経九郎は、花鵠城下に満ちている妖気を感じ取っていた。
妖に変化した住人はこれだけではないらしい。
そして、彝経九郎達が移動しようとした時、男が一人現れた。