‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
「あっ!?」




 その時、経輝が素っ頓狂な声を上げた。




 経輝が思わず凝視したそこには、先程斬り落とされた百葉の右腕があった。




 一瞬、その右腕が動いたような気がしたのだ。




「気のせいか・・・・・・?」




 経輝はぽつりと呟いたが、それは気のせいなどではなかった。




 確かに、百葉の斬り落とされた右腕は動いたのである。




 キシシと百葉が笑う。




 彝経九郎と経輝が注視する先で、斬り落とされた右腕はまるで一個の生物であるかのように進み始めた。




 百葉の下へ帰るべく。




「そうか・・・・・・。

それが、貴様の秘密か・・・・・・」




 じっと、百葉の右腕を観察していた彝経九郎は、なぜそれが勝手に動き出したのか、その秘密が分かった。




 右腕の切断面からは、血が流れてはいなかった。




 その代わりに、赤く爛々と輝く無数の何かが居た。
< 383 / 445 >

この作品をシェア

pagetop