‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 静まり返った気配に、百葉が歯ぎしりをする。




「おのれぇぇ!

彝経九郎ぅぅぅ!

だが、まだまだ妖どもは集まってくるぞ!

いつまでもつかな?」




 百葉の言葉通り、妖達は倒れた者達を乗り越えて、続々とやって来る。




 凪が怯えながらも、覚悟を決めた顔になった。




 妖達に手をかざす。




 そして、気合いの声を発した。




 すると、妖達の動きが一瞬止まり、次々と昏倒していく。




「ほう。

娘。

なかなかやるではないか!

お前には経輝と同じような異能があるのか」




 凪が、感心する彝経九郎をちらっと見た。




 そして、すぐに妖達のほうに視線を戻す。




 視線を妖達に向けたままで、声を張り上げる。




「甚兵衛!

こっちは凪達に任せて大丈夫だから!

甚兵衛はさっさとその化け物をやっつけて!」




「分かりました。

そっちはお任せしましたよ!」




 甚兵衛が、バチバチとスパークする刀を百葉に向けた。




「儂を倒すつもりか?

笑わせるな!

貴様ごときに儂が倒せるかぁ!」




 百葉から、凄まじい瘴気が溢れ出す。




 その時、経輝があることに気付きハッとし叫ぶ。
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