‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
‡第9章‡
1
場違いな程、暢気な声に、警戒するよりむしろ、皆は訝るような顔になった。
皆の視線の先には、巫女がいた。
「あなたは、確か鷲見嵜神社の靉苒(アイゼン)さん!」
甚兵衛が、意外な人物の登場に当惑する。
靉苒は状況が見えていないのかと思ってしまう程、何食わぬ顔で姿を現した。
そして、コホンと咳ばらいを一つすると、甚兵衛のほうを向いた。
「さて甚兵衛さん。
お困りのようですね。
でも大丈夫」
靉苒は、周りの空気など全く意に介さず、マイペースで話を進める。
しかも、やや芝居がかっている。
「じゃ〜〜ん!
この御神刀をお貸ししましょう!」
靉苒の様子は、どこまで本気か分からないような程、緊張感が無かったが、今は紛れも無く緊張すべき状況だ。
そのため甚兵衛は、素早く思案を巡らせた。
もっとも、この状況において答はハナから決まっている。
甚兵衛の思案は、それを確認しただけだった。
「お願いします」
甚兵衛の答を受けて、靉苒が頷く。
「よろしい。
では、この“辰巳の御神刀”を甚兵衛殿・・・・・・。
貴方にお授けしましょう」
その口調は、相変わらず芝居がかった言い回しをしていたが、不思議とその雰囲気は神々しく感じられた。
皆の視線の先には、巫女がいた。
「あなたは、確か鷲見嵜神社の靉苒(アイゼン)さん!」
甚兵衛が、意外な人物の登場に当惑する。
靉苒は状況が見えていないのかと思ってしまう程、何食わぬ顔で姿を現した。
そして、コホンと咳ばらいを一つすると、甚兵衛のほうを向いた。
「さて甚兵衛さん。
お困りのようですね。
でも大丈夫」
靉苒は、周りの空気など全く意に介さず、マイペースで話を進める。
しかも、やや芝居がかっている。
「じゃ〜〜ん!
この御神刀をお貸ししましょう!」
靉苒の様子は、どこまで本気か分からないような程、緊張感が無かったが、今は紛れも無く緊張すべき状況だ。
そのため甚兵衛は、素早く思案を巡らせた。
もっとも、この状況において答はハナから決まっている。
甚兵衛の思案は、それを確認しただけだった。
「お願いします」
甚兵衛の答を受けて、靉苒が頷く。
「よろしい。
では、この“辰巳の御神刀”を甚兵衛殿・・・・・・。
貴方にお授けしましょう」
その口調は、相変わらず芝居がかった言い回しをしていたが、不思議とその雰囲気は神々しく感じられた。