‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜



「師匠!

我々も加勢したほうがいいのでは!?」




 経輝が焦燥感に駆られたように甚兵衛達を見ている。




「その必要はない。

我らがそこまですることはない」




 それに対して、彝経九郎の言葉は、冷厳だった。




「しかし!」




 経輝は、なおも食い下がった。




「むしろ・・・・・・、我らの加勢など不要だ」




「え!?」




 彝経九郎は、経輝が今まで見たことがないほど、真剣な眼差しをしている。




 それは、“何か”に脅威を感じているかのようだ。




 つまり、彝経九郎の視線の先には、脅威的な力を持つ何者かが存在している、ということになる。




“屏山(ヘイセン)の大天狗”と世に聞こえし彝経九郎が、脅威を感じる程の力を持つ何者かが!




 経輝が、彝経九郎の視線を追う。




 その先には、甚兵衛が居た。
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