‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
3
場の空気を読まない口調に戸惑いながら、甚兵衛が声のほうを向いた。
そこには、巫女姿の靉苒が、こちらにやって来るのが見えた。
靉苒は、にこやかな笑顔を浮かべている。
どこに隠れていたものか、髪の毛には無数の木の葉がついていた。
よく見ると、服も埃に塗れている。
「靉苒さん、逃げてなかったんですか?」
靉苒が暢気な顔でヒラヒラと手を振った。
「甚兵衛さんが、ちゃんと御神刀を使えるか心配だったんで!
でも、さすがですね!
おじいちゃんの言った通りです。
ちょっと安心しました」
おじいちゃんとは誰のことだろう、と甚兵衛は一瞬戸惑ったが、すぐにそれが御神刀のことだと思い至った。
そして、すっと御神刀を差し出す。
「ありがとうございます。
助かりました。
御神刀のおかげで、何とか無事、事件を収めることが出来ました」
靉苒はそう言う甚兵衛をキョトンと見詰めた。
凪が、甚兵衛をじっと見詰める靉苒に険しい視線を送っているが、靉苒は全くそれに気付かない。
甚兵衛から御神刀に視線を移し、靉苒が小首を傾げる。
そして、やがてポンッと手を打った。
「ああ!
もしかして御神刀を私に返そうとしてるんですか?」
他にどういう意味があるんでしょう、と甚兵衛は心の中で苦笑する。
そこには、巫女姿の靉苒が、こちらにやって来るのが見えた。
靉苒は、にこやかな笑顔を浮かべている。
どこに隠れていたものか、髪の毛には無数の木の葉がついていた。
よく見ると、服も埃に塗れている。
「靉苒さん、逃げてなかったんですか?」
靉苒が暢気な顔でヒラヒラと手を振った。
「甚兵衛さんが、ちゃんと御神刀を使えるか心配だったんで!
でも、さすがですね!
おじいちゃんの言った通りです。
ちょっと安心しました」
おじいちゃんとは誰のことだろう、と甚兵衛は一瞬戸惑ったが、すぐにそれが御神刀のことだと思い至った。
そして、すっと御神刀を差し出す。
「ありがとうございます。
助かりました。
御神刀のおかげで、何とか無事、事件を収めることが出来ました」
靉苒はそう言う甚兵衛をキョトンと見詰めた。
凪が、甚兵衛をじっと見詰める靉苒に険しい視線を送っているが、靉苒は全くそれに気付かない。
甚兵衛から御神刀に視線を移し、靉苒が小首を傾げる。
そして、やがてポンッと手を打った。
「ああ!
もしかして御神刀を私に返そうとしてるんですか?」
他にどういう意味があるんでしょう、と甚兵衛は心の中で苦笑する。