‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
‡終章‡
1
「親父!」
荒い息をしている平吾を、平治が支える。
平吾の口からは、空気が頼りなく漏れていた。
今にも、それが途切れてしまいそうな程、弱々しい。
病と、今夜付けられた深く禍々しい傷のせいだ。
背を斜めに切り裂いた傷は、夥(オビタダ)しく流れる血で、平吾にもはや時間が無いことを、周囲に知らしめていた。
「親父・・・・・・」
平治が悲痛な面持ちで、父を見る。
息子の表情とは対照的に、父親のほうは、弱々しいながらもしっかりと微笑んだ。
「平治・・・・・・、お前ぇの才能は、俺が一番よく知ってる」
穏やかな口調だった。
「だがな・・・・・・」
平吾が、弱々しい力で、平治の胸倉を掴んだ。
「だがな平治!
お前ぇのやりたかったことがこれか!
情けねえ!
悪党とつるんで、人様に迷惑かけて!
それが、格好いいことだと思ってんのか!
お前ぇは、大馬鹿野郎だ!」
平治を睨みつけながら、震える手でげんこつを作った。
だが、その手が緩む。
もうそんな力が無いのか・・・・・・。
あるいは、平治の苦悩を知っていたのか・・・・・・。
息子を叱り付けながらも、その瞳には、とめどない愛情があった。
荒い息をしている平吾を、平治が支える。
平吾の口からは、空気が頼りなく漏れていた。
今にも、それが途切れてしまいそうな程、弱々しい。
病と、今夜付けられた深く禍々しい傷のせいだ。
背を斜めに切り裂いた傷は、夥(オビタダ)しく流れる血で、平吾にもはや時間が無いことを、周囲に知らしめていた。
「親父・・・・・・」
平治が悲痛な面持ちで、父を見る。
息子の表情とは対照的に、父親のほうは、弱々しいながらもしっかりと微笑んだ。
「平治・・・・・・、お前ぇの才能は、俺が一番よく知ってる」
穏やかな口調だった。
「だがな・・・・・・」
平吾が、弱々しい力で、平治の胸倉を掴んだ。
「だがな平治!
お前ぇのやりたかったことがこれか!
情けねえ!
悪党とつるんで、人様に迷惑かけて!
それが、格好いいことだと思ってんのか!
お前ぇは、大馬鹿野郎だ!」
平治を睨みつけながら、震える手でげんこつを作った。
だが、その手が緩む。
もうそんな力が無いのか・・・・・・。
あるいは、平治の苦悩を知っていたのか・・・・・・。
息子を叱り付けながらも、その瞳には、とめどない愛情があった。