‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 大物が釣れる気配はまるで無いが、せめて何か釣果が欲しい。




 そう思うと、動くに動けなかった。




 少女が、ふと、視線をずらす。




 何か、黒っぽくて、大きい物が、湖面に見えたような気がした。




「河童かな?」




 少女の好奇心が、刺激される。




 黒っぽい物は、すぐ傍の、岩の陰に流れていった。




 少女は、暫くじっとして、何か変化が起こるんじゃないかと、期待を込めて、黒っぽい物が流れていった岩を見詰めていた。
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