‡G†O†D†s‡〜討魔の一刀〜
 少女の視線の先には、男が一人、岩にもたれ掛かるようにして、気を失っていた。




 顔を覗き込んでみると、まだ若い。




 少年と言ってよいぐらいの年齢だ。




 うつぶせになって浮いている少年を、くるりと仰向けにする。




 少年は、侍の格好をしている。




 だが、着物は、所々、破れていた。




 体中、無数に怪我があった。




 特に、脇腹と、ふとももの傷は、かなり深い。




 胸にも、何かで切り裂かれたような傷が、3本あった。
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