僕が君を好きになった理由
そんな僕のことは
お構い無しに中澤は
愛猫のチョコちゃんが
白毛の猫であり、3歳で
首に鈴を二つ、そのうち
一つにはキティちゃんの
絵が描いてあることなどを
淡々とした口調で説明した。

チョコなのに、白毛?

疑問に思ったが
中澤の真剣な横顔を
見ると、それすらも
聞けず、僕はひたすら
相槌を打つだけだった。

こうして、二人で
並んで歩いていると
中澤が思ったより
小さいということに気付いた。

まぁ、僕が180㎝近い
身長だから、余計に小さく
感じるのかもしれない。

恐らく、155㎝前後だろう。

そういえば、私服の中澤を
見るのも、結構、稀なことだ。

ちなみに
今日の中澤の私服は
上はギンガムチェック柄が
襟と袖でチラ見せしている
白の長袖カットソーであり
下は、デニムを履いている。

足元には
綺麗な白のスニーカー。

僕の泥だらけの
コンバースとは大違いだ。

ちなみに、僕は
帰宅途中だったので
ブレザーの学生服のまま。

こうして並んで
歩いていると、どう見ても
中澤の方が大人に見えてしまう。

なんか、悔しいぞ、これ。

僕は、負けてなるものかと
極力、クールに中澤に言った。
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