風の旅
そこで、ふと、思い至る。
「何で、俺のこと、好きになってくれたの?」
これは、なんだか無性に前から聞きたかったこと。
気づけば好意を示してくれていたけど、何がきっかけだったのか、全く分からない。
心底不思議そうな顔をした俺に、微笑みながら、瑞姫は書き始めた。
『公園でずぶぬれになってる人、自分の家に連れ帰ってまで看病してくれる人が悪い人なわけないでしょ?』
あぁ、そういうこと・・・。
なんだかあっけない理由に拍子抜けしていると、さらに続きがあった。
『きっかけは、それ。一番の理由は、梗丙は私の耳が聞こえないこともしゃべれないことも、一回も馬鹿にしたりしなかったから。』
そんなこと馬鹿にすることが間違ってるのに、変なことを言うなぁ、と思ったけど、あぁ、と思いいたる。
瑞姫が今までいた環境には、瑞姫の事を馬鹿にしてばかりの人間しかいなかったんだ。
呆けている俺をみて、なんだか誇らしそうに続ける。
『好きになってみて、よかったよ?だって、梗丙はこんなに素敵な人だったもん。』
「愛してる」
瑞姫の言葉が嬉しすぎたからそう言って、昨日からさすがにしすぎなんじゃないかと思ったけど、さらにキスをした。
*
「何で、俺のこと、好きになってくれたの?」
これは、なんだか無性に前から聞きたかったこと。
気づけば好意を示してくれていたけど、何がきっかけだったのか、全く分からない。
心底不思議そうな顔をした俺に、微笑みながら、瑞姫は書き始めた。
『公園でずぶぬれになってる人、自分の家に連れ帰ってまで看病してくれる人が悪い人なわけないでしょ?』
あぁ、そういうこと・・・。
なんだかあっけない理由に拍子抜けしていると、さらに続きがあった。
『きっかけは、それ。一番の理由は、梗丙は私の耳が聞こえないこともしゃべれないことも、一回も馬鹿にしたりしなかったから。』
そんなこと馬鹿にすることが間違ってるのに、変なことを言うなぁ、と思ったけど、あぁ、と思いいたる。
瑞姫が今までいた環境には、瑞姫の事を馬鹿にしてばかりの人間しかいなかったんだ。
呆けている俺をみて、なんだか誇らしそうに続ける。
『好きになってみて、よかったよ?だって、梗丙はこんなに素敵な人だったもん。』
「愛してる」
瑞姫の言葉が嬉しすぎたからそう言って、昨日からさすがにしすぎなんじゃないかと思ったけど、さらにキスをした。
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