弱男強女-ジャクナンキョウジョ-
東京にいくことはたくさんあった


こんなに長かったっけ?と思いながら


人混みをかきわける


改札口を出て


人混みの中


あたりを見回した


けど見当たらず




ゆりに電話してみた



「もしもし、ゆり!?」

「うん」

「東京駅に来たんやけど……」

僕はあたりを見ながら少し歩いて

正面をみた


「ゆり……」


電話を耳から離して



ゆりの元に走った


「ゆり!!」


僕はゆりに抱きついた


「ゆうり………」

「会いたかった………」

「あたしも…」

「僕、強くなったかわからんけど……自分では強くなったって少しは思ってる」

「ゆうり…」


「ん?」

「今のゆうりはかっこいいよ、」

「え………」

「毎日夢に頑張ってるっておとといメールくれたじゃん」

「あ…」

「それだけで強いと思った」

「…」

「夢に向かいながら挫けないことは強いことなんだよ」

「…」

「あたしね、凄く辛くて泣いた日のほうが多かった」
< 26 / 29 >

この作品をシェア

pagetop