短編集
乾いた空へ本当の想い
差出人:真白
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Re:今日会うの中止
日曜日の駅前、午前11時。人でごった返す街の中心。届いた句読点さえないメールにやっぱり、と呟いた声は乾いた空に消えた。
゙分かった!お仕事頑張ってね(^^)゙
言いたい事に必死で蓋をして、届いたメールに返事を手早く打つ。こういう時メールは便利だと心底感謝する。
打った文しか相手には伝わらないから。どんなに悲しくても、絵文字をたくさんつければ馬鹿な奴になれる。
パチン、携帯を閉じた後押し寄せるのはどうしようもない虚しさ。