巡愛。~ずっと好きだった~
私を見て、すごく嬉しそうな顔する健ちゃんだけど。
今、この子の事、名前で呼び捨てにした…よね?
そして、雅と呼ばれた子は、複雑な表情で健ちゃんと私を見る。
その瞬間…解ってしまった。
雅という子も…健ちゃんが好き、なんだ…。
「岡田の…彼女…?」
泣きそうな顔して健ちゃんを見る、雅ちゃん。
そんな雅ちゃんに気付かないで…顔を赤くして動揺する健ちゃん。
「い…いや…その…。」
「違うわよ!」
思わず…否定してしまった。
「田舎がお隣りなの。克也と良く遊んでたから、面識があるだけよ!」
「…そうなんですか…?」