巡愛。~ずっと好きだった~


「い…いや…。卵焼きも、いただきます…。」



健ちゃんはパッと顔を赤くして…卵焼きに手を伸ばした。


克也が私と健ちゃんをニヤニヤした顔で見ていて…恥ずかしくて、私も黙って食べた。


ふと…視線を感じて、見ると…女の子の集団がお弁当を広げていて。


その子達が、チラチラ…と私を見ていた。


女の子の中心には…雅ちゃん。


落ち込んでる風な雅ちゃんを…周りの子達が励ましてる…ように見えた。


私…やっぱり彼女だと思われてるのかな…。


健ちゃんは…いつも優しくて。


私に好意を持ってくれてるんじゃないかって、いつも期待しちゃう…けど。


本当は…どう思ってるんだろう?




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