巡愛。~ずっと好きだった~


振り返ると、雅ちゃんが立っていた。



「そうだな。じゃあ…行ってくる。」



「…うん。」



健ちゃんの後をついて行く雅ちゃん。


チラッと振り返って…私をすごく哀しそうな瞳で見て…パッと走って行った。


何だか…胸が、ズキズキと痛んだ。


並んで歩く、二人。


大人っぽい雅ちゃんと、健ちゃん。


すごく…お似合いだと思ってしまって…。


私…健ちゃんより、10歳も年上なのに、子供っぽくて…。


全然、健ちゃんに似合ってない。


中学生と、OL。


すごく…壁があるように感じた。


私は…健ちゃんに、相応しくない。



「…心配?雅先輩の事。」




< 140 / 201 >

この作品をシェア

pagetop