巡愛。~ずっと好きだった~
振り返ると、雅ちゃんが立っていた。
「そうだな。じゃあ…行ってくる。」
「…うん。」
健ちゃんの後をついて行く雅ちゃん。
チラッと振り返って…私をすごく哀しそうな瞳で見て…パッと走って行った。
何だか…胸が、ズキズキと痛んだ。
並んで歩く、二人。
大人っぽい雅ちゃんと、健ちゃん。
すごく…お似合いだと思ってしまって…。
私…健ちゃんより、10歳も年上なのに、子供っぽくて…。
全然、健ちゃんに似合ってない。
中学生と、OL。
すごく…壁があるように感じた。
私は…健ちゃんに、相応しくない。
「…心配?雅先輩の事。」