巡愛。~ずっと好きだった~
私の後ろに恥ずかしがって隠れてる克也を引っ張って健ちゃんに紹介した。
「私の甥っ子なんだけど、遊び相手がいなくて退屈しちゃって。ほら、克っちゃん挨拶して!」
「…村井克也(むらいかつや)です。」
恥ずかしがる克也。
そんな克也に健ちゃんはさっきとは別人のように笑顔になった。
「俺は岡田健士郎(おかだけんしろう)。よろしくな、克也!」
克也より健ちゃんは確か2つ程年上で。
面倒見の良いお兄ちゃんって感じがした。
「うん!よろしく!!」
克也も健ちゃんの笑顔に心を開いたみたいだったから、私はホッとして家に帰ろうとした。