巡愛。~ずっと好きだった~
ほんと、健ちゃんって不思議な子。
大人っぽい…というか、オッサンぽい…よね。
クスクス笑ってるともう一度チャイムが鳴る。
「ん?よく人が来るなぁ。」
ガラガラ…
扉を開けて、ビックリ。
またしても健ちゃんだった。
「どうしたの!?」
「何度も申し訳ない。これ…やるよ。」
無愛想な顔をして、ズイッと差し出してきたのは…焼き魚の入ったパック。
「え…これって…!?」
さっき言ってた釣った魚!?
「え…でも…。」
健ちゃんは何も言わず、私の手に無理矢理パックを持たせる。
「…ありがとう。」