巡愛。~ずっと好きだった~
素直にお礼を言うと、健ちゃんは微かに照れたように笑った。
その顔に…私は不覚にもドキッとしてしまう。
健ちゃんはパックを渡すとすぐお隣りへと帰って行った。
「…健ちゃん、かぁ…。」
虚しいと感じていた私の心が…一瞬で暖かくなるのを感じた。
オッサン臭い、健ちゃん。
だけど…何故か懐かしい、健ちゃん。
明日は早起きしよう。
明日も誘ってくれるかは解らないのに…私はそう決意していた。
何故だろう、健ちゃんを…知りたいと思うようになった。
10歳も年下の、健ちゃんを。