巡愛。~ずっと好きだった~
「俺はその想いを叶える為に、もう一度生まれてきたのだと思う。」
本当に物語みたいだ。
私と健ちゃんでは次元が違うのかもしれない。
「じゃあ、探さないとね、その人。」
同じ前世の記憶を持つ人なんてそう見つからないだろう、と少し意地悪で言ってみたのだけど。
「いや、その必要はない。もう見つかっている。」
「ええっ!?」
それじゃ…本当に私と次元が違うじゃない。
内心、かなり落胆しながらも平静を装った。
「同じ記憶を持ってる人、いたんだ?」
「いや…初めて会った時に解ったんだ。」