巡愛。~ずっと好きだった~
質問に答えない男に対し、つい声を荒げてしまう。
どうしたというのだ…私は。
先程から、心の臓が高鳴る。
顔が、ほてる。
…緊張しているというのか!?
この男に!?
「…どうしても答えないと、いけないか?」
「当たり前だ!!」
この男は、ふざけているのか!?
こんな夜更けに、人の部屋に侵入してきておいて。
「そもそも、どうやって入ってきたと言うのだ!?」
常時、見張りの者を付けているというのに。
この男の声がするまで、物音ひとつもしなかった。