巡愛。~ずっと好きだった~
「そうだ。…申したであろう?今宵は、お前を一目見たかっただけだと。」
私とは反対に、晴信は余裕の表情で妖しく笑っていた。
そして、私を見て…信じられない事を告げた。
「お前が気に入った。俺の物になれ。」
な…っ!?
何を言っているのだ、この男は…!!
「意味の解らん事を申すな!お前と私は宿敵であろう!」
「そう…だな。だが…俺とお前が手を結んだら…平和になるのではないのか?力も増す。悪い話では…ないよな?」
確かに…和平を結ぶのは良い事かもしれぬ。
だが一度始めた戦…勝たねば、死んでいった兵達に申し訳が立たない。