巡愛。~ずっと好きだった~
小姓達が必死な形相で部屋に入ってきた。
「あぁ…晴信が来たな。刀を交えた。だが逃げられた。」
取り合えず状況だけは伝えたが…私の頭の中は晴信でいっぱいになってしまった。
一体…何なのだ、あの男は…!
そして…私のこの…心の臓の高鳴りは。
履き違えるなよ、景虎…!
奴は宿敵なのだ…!
そして私は、女子である事は捨てたのだ…!!
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――ピリリリッ…ピリリリッ…ピリリリッ…
手を伸ばして、うるさく鳴っている目覚まし時計を止める。