巡愛。~ずっと好きだった~
そうよ、私には…忘れるっていう選択しか、ないんだから。
久しぶりの仕事。
何だか現実に戻されたような感じがして、パソコンを打つのも怠かった。
私、かなり休みボケしちゃってるな…。
自分に与えられた仕事だけは、ちゃんとこなすけど…気が付けば、健ちゃんとの楽しかった夏休みばかり思い出してる私がいた。
思い出は思い出として、大切に胸に閉まってればいい。
だけど…どうして、こんなにも苦しいんだろう…。
胸が…締め付けられるかのように…痛い。
「…結衣?どうしたんだ、その髪…!」