EACH WOUND


そんな願いを込めて、足音を立てないようにゆっくりと歩く。




幸い男の子は空をポカーンと見上げているし、多分大丈夫。





ゆっくり、ゆっくり。






………





「うわっ!」




いきなり声がキィーンと耳に響いた。
男の子の声、らしい。



突然のことに体が反射的にビクンと震えた。




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