キミの隣に
「あいつ、大概ガキだしさ
攻撃的な音出すしさ。
俺らは師匠に持ちたくねぇけど
真月のオトコってポジションは
アリだと思うよ。」

「ああ。だな。
真月に振り回されてる鷹尾は
ハンパなく笑える。

あんな人間くさいとは
思わなかった。

何より、真月に
ベタボレだかんな。」

お前が、その気になれば、
落とすのなんて楽勝だろ?
そう、彼らはいう。


好き勝手言ってくれるけど
特別、好かれてるとは
感じないんだけど。

まかり間違って、
そう思ってくれてたとしても
いまいち、確信がもてない。


多分、私の方が
惚れてるから


ずっと。



もう、二年程前・・・

ここに、はめる指輪を
当時の恋人に
ねだっておきながら

私が追いかけようとしたのは、
樹里の事なんだもん。


罪の意識で
樹里を目で追うたび
指輪にキスを落としていた。

裏切りを悔いるように。



 

< 109 / 193 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop