キミの隣に
駅から近いとは言え、
何時になるかもわかんない人を
待てるわけないじゃんっ

そうメールを打ちかけた途端
名前を呼ばれ、おどろき
振り返る。

「樹里?!
なんで、こんなところに
いるのよ?!」

ほんとに近くから
電話してたとしか思えない。

「ああ・・・
あやまっとこうとおもって。

あんなところで、
言うつもり、なかったんだ。」


こうやって、
改めて、訂正に来られる方が、
よっぽど傷つくんだけど・・・


透たちに
あんな風に言われて
期待はしないつもりでも
やっぱり、
どこかソワソワして・・・

浮いた気分が、
見事に地に足がついた
感じがした。


「別にいいよ。
あんだけ盛り上がってちゃ、
ああいうしかなかったでしょ。」

許すしかないじゃない。

だから、もう帰ってよ。
一人にしてほしい。


「なあ、真月、
ちょっと、話したい事
あるんだけど。

時間いいか?」


「ああ、前ゆってたね。
花火しながらでもいい?」

「うん。なんなら、
その方がいい。」


どこまであがり性なんだか。
苦笑してしまう。



 

< 111 / 193 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop