キミの隣に
牽制球
週末まで、数日残した
ダルイ中の日のこと。
恒例のライブイベントの
顔合わせに、
教室を訪れていた。
初めての相手に
遅刻はまずかろうと、
予定より少し早く訪れた私に、
声をかけてきたのは・・・
「わあ。堂野センセ!?
久しぶりですぅ〜っ♪」
「だなっ♪
今日、レッスンなの?」
「いや、顔合わせです。
恒例の・・・」
「ああ、真月、
レギュラーだもんな。
今年も透達とだろ?」
「そうそう。でも今年は
新しい組ともやるの。
その顔あわせ。」
「ビッグバンド?
アンプラグド?」
「なんか、アンプラの
イメージ強いみたいで。
やっぱりアンプラ。
透たちも、他の子とも
組むみたいよ。」
「ああ、君らは
パンダちゃんだからな。」
パンダ・・・?
「ココ出身のバンドでしょ。
そこそこ実績ついてるしさ。
またうちの奴らとも
一緒にやってよ。
お前とやりてぇ奴、
多いんだ。」
そんな話をしていると、
扉があいて、授業の入れ替えの
生徒がでてくる。
一瞬、
オレンジの毛髪に
目を奪われた。
が、思わぬ動作に、
現実に引き戻される。