キミの隣に
 
・・・あのナリで

よく、サラリーマンが
勤まるよな。

あまりにもゴージャスな
オーラに唾液を飲む。

やっぱり彼女だった。

ホッとして、
思わず見惚れていると
予想以上の歩幅と速度に
歩道に横付けした車を
抜かれそうになった。

ヤバイ!

バタバタと、手にとった
携帯電話を操作する。

このナリで、
リーマンに突っ込む事を
躊躇していたが、
颯爽と風を切って歩く彼女を、
何だか格好よく思ってしまって
そんな戸惑いなんて、
どうでもよくなった。

『はい。』

受話器の向こうから響く声

心臓が、ドクンと
音をたてた。


 
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