キミの隣に
 


客席に広がる拍手


俺の心配を余所に
無事に啓太と七海は
真月とのパフォーマンスを
こなしてくれた。


真月のホッとした表情


『あの二人は、大丈夫。
失敗しても何とかなるよ。
樹里、心配しなくていいよ。』

とは、真月の言葉だ。


真月を取りたくて、
彼女だからこそ歌えるモノかつ
ギターテク重視の
選曲をしたもんだから、
アイツらは、大変だったと思う。

根をあげずに、よく練習した。

レッスンや練習以外に
透たちのライブをみて
フロントの飾りで終わらぬよう
見せ方も二人は
研究していたらしい。


褒めてやりたいと思う。


客席に手を振って
ソデに引ける真月は
やっぱ、ものすごい
インパクトがある。


よくぞ、こいつと
やりたいと言った・・・

そして、こなした。


真月は、その辺の、
売れないプロより
よっぽど、カリスマ性がある。

よく、のまれずに
仕上げたよ。

ちょっと、二人を
見直した瞬間だった。





 
< 96 / 193 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop