clover
すっごく嬉しかった。拓と私が見た目だけの恋人なんだもん。
「彼氏ではありません。幼なじみです。」言うのは嫌だけど…。一応言わないといけないから。
「もしかして…、あんたそいつの事好きなの?」
勘が良い人だなって思った。答えるのが恥ずかしくなって。「お~りんごになってる。そうか。」
でもただそう言っただけ。からかわれると思ったけど違った。その人は「頑張れ。」と言ってくれた、優しい人。
ピーンボーン
「お~来たな。あんた着替えな。そこにあるし…。」
お皿を片付けてくれた。
「あんたの名前何?良い出会いとしてね。」
ニコッと笑った顔が嬉しかった。
「愛美って呼んで。」用意をしながら言った。
「俺、直樹。これでも先生だよ。」
その言葉が本当だなんて思ってもいなかった。変な出逢いをして、そしてまた、変な出逢いをするなんて…。ちっとも考えてなかったよ。あなたと会ったのがこの先私を支えてくれるなんて思ってもいなかった。
私の未来は自分が考えてた未来と少しづつ変わって行ってたんだね。今も先も…。その先も、ずっと。
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