ふたご王子に恋をした
このスゴい状況で、誤解しないでって言われてもなぁ…


じゃあどう解釈すりゃいーんだ。



「こりゃー、家の人が帰ってきたらビックリするよ。」


「あー…それは大丈夫。」




……大丈夫?



「この家は俺とヒナしか住んでないから。」






え?




「…………っぎゃー!いたいー!切った切った!血出たー!」


旭の方を見ながら破片を拾った瞬間、スパッと人差し指の腹が切れた。


いやーっっ!
血ー!
あわわわわわっ!



「大丈夫!?ちょっと待ってて。」



そう言って旭は引き出しから消毒液とバンソウコウを出してくれた。



「はい、切ったとこ見せて。」


「ううぅ…」



指切ったぐらいで大騒ぎしてるあたし、超ダサい!


「麻衣ってズボラな性格のわりに血とかダメなんだね。意外~。」


「おい!」



余計なお世話だよ!



「まぁそこがギャップってカンジでカワイイけど…はい、これで大丈夫☆」



「…ありがと。」



人差し指に巻かれたキレイなバンソウコウ。

旭もケガしてんのに処置してもらってなんだか申し訳ないな…


「麻衣は危ないから座ってて。」

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