ふたご王子に恋をした
「で、なに食べる?」


「そうだなぁ…麻衣のオススメは?」


「あたしのオススメは~…このフルーツのロールケーキかな☆今出来たばっか!」


「え~!超おいしそーじゃん!これにしよっかなぁ…でもとなりのチョコレートがテッカテカのケーキもおいしそーだし…タルトもいいよなぁ…」


「まぁゆっくり悩んで☆」


ショーケースの上で頬杖をつき千夏が真剣に選ぶのを待っていると、正面の自動ドアが開いてドアについていたベルがチリンと鳴った。



お客さんだ。



「いらっしゃい………ませ…………」



あたしの目が一瞬にして点になる。




現われたお客さんは男の人。



しかも







か、かかか…








カッコ…よすぎる!



身長は確実に175㎝以上。


色白で、細身で、小顔で目はパッチリ。髪の毛は金髪に近いオレンジ色、おまけにツヤツヤでサラサラ。片耳にだけピアスが2つついている。チェック柄のシャツがこれまたオシャレ!



男の子は店内を見渡しながらこちらに近付いてきた。


や、やばいっ!
心臓がドキドキして…


「い、いらっしゃいませ!」



声がうわずってるあたしっ!


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